LEAF Vol.39 ほこれ!日本の文化

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 ほこれ!日本の文化
LEAF Vol.39
from ヤングアダルトコーナー

歌舞伎や相撲、和食といった
伝統的なものから
アニメや漫画みたいな新しいものまで
日本には、世界に誇れる文化がいっぱい!!

カブキブ!

榎田 ユウリ 著 角川書店 既刊3巻 検索
祖父の影響で歌舞伎が大好きな、クロこと来栖黒悟。
入学した高校で歌舞伎部を作って、歌舞伎をやるぞ!と意気込んでいたものの、諸事情により同好会からのスタート。
それだって、メンツを5人集めなければ、スタートラインにすら立てない状態。
親友のメガネ男子・トンボの力を借りながら、クロの仲間集めが始まった。
ところが、梨園の血を引くと噂のある阿久津は、中二病をこじらせた勘違いビジュアル野郎だし、演劇部のスター部員に声をかけたら、演劇部から総スカンをくらうし、日本舞踊の名取という丹羽は、試合直後のボクサーみたいな外見だし。
クロの仲間探しは前途多難!
歌舞伎なんて難しそう…と思っているあなたも、クロから伝わる「大好き!」「面白いよ!」の気持ちに興味を持つかも。

盆栽えほん

大野 八生 著 あすなろ書房 検索
「盆栽」って聞くと、「おじいちゃんの趣味でしょ~」「地味でつまんなそう」「難しいんじゃない?」
そんな声が聞こえてきそうだけれど、この本を読めば、「ちょっと盆栽作ってみようかな~」って気になるかも。
「えほん」とタイトルにあるくらい、かわいらしいイラストで、様々な種類の盆栽を紹介。
ミニチュアの風景を作るように、鉢に木と小さな家具を配置したり、公園で拾った木の種や、食べた果物の種から木を育てて盆栽にしたり。
「やってみない?」と声をかけながら、そんな声に魅かれた人向けに、丁寧に、でも難しくないレベルの盆栽をレクチャーしてくれる。
「BONSAI」として海外にも広まっている、小さくて大きな世界に、あなたも触れてみよう!

まるごと日本の季節

学研教育出版 検索
季節の移ろいに敏感な日本らしい本を1冊。
春夏秋冬の4つの季節をさらにそれぞれ6つに分けた二十四節気。
二週間ごとに移り変わる季節の、自然現象や動植物、くらしについてのアレコレが、丁寧な美しいイラストとともに紹介されている。
各項目は漢字も合わせて掲載されており、音や漢字の字面で自然を美しく表現する日本語の豊かさも感じることができる。
合間に挿入されているコラムも、風の階級を紹介していたり、鳥の鳴き声を人の言葉に置き換えた「聞きなし」を集めたり、クワガタの種類別にアゴを比べていたりと、ユニークで興味深い。

かまえ!ぼくたち剣士会

向井 湘吾 著 ポプラ社 検索
体の小ささと体力の無さを言い訳に、中学卒 業を機に、大好きだった剣道から離れた慧一。
放課後は、まっすぐ家に帰り、大好きなパズル に没頭する日々を送っていた。が、体育の時間、剣道の模範試合に引っ張り出されたのを切っ掛けに、片腕の剣士・龍心、今この瞬間に全力を注ぎすぎる中本、体格には恵まれているがあがり症の柴崎、誰よりも真摯に剣道と向かいあいながらも口下手ゆえに誤解を招きやすい湯原ら、でこぼこ剣士会と出会い、自らの剣道を、そして龍心の言う「剣道の一番深いところ」を模索していく。
一見バラバラに見える個性の強すぎるメンバーが、団体戦でパズルのピースのようにピタッはまる様は爽快!

マンガミュージアムへ行こう

伊藤 遊 他著 岩波書店 検索
かつては、子どもによくない影響を与えるとして、大人たちに忌み嫌われていたマンガ。
それが今や「MANGA」として、世界でも大人気の日本文化の一つとしての地位を得ている。
そんなマンガ文化を味わう方法としてあげられるのは、当然、マンガを読むことだが、この本では、その他のマンガ文化の楽しみ方として、マンガミュージアムへ行くことを推している。
「マンガミュージアムへ行く」と言われても、なんとなく漠然とした印象を受けるが、本書では、マンガミュージアムを楽しみ方別に6つに分類し、それぞれの分類ごとに代表的3館を紹介しているので、マンガの何に興味があるかで行先を選んだり、読む以外のマンガの新たな魅力を知ることができる。

セキタン!

須藤 靖貴 著 講談社 検索
「横綱になれるオーラが立ち上ってる」。
中三の夏、見知らぬ兄ちゃんから相撲部屋への入門を勧められた、大関治。
兄ちゃんは別に相撲の関係者でもないし、治もスカウトが来るような才能ある中学生力士というわけではない。
むしろ、相撲になどまったく興味がないただの受験生だ。
にもかかわらず、相撲部屋への入門を熱く説くナゾの兄ちゃんの言うことに、治は最初、耳を貸さなかった。
だが、一人で家計を支える母親が体調を崩したのをきっかけに、母親を助けるため、弟を大学へやるため、そして、大好きなクラスメイトのハートを射止めるために、相撲の道へ進むことを決意する。
セキタン焚いて(相撲用語で「急いで」という意味)二十までに関取になることを目指し、前向きにコツコツ努力する治から目が離せない!

お茶のすすめ

川口 澄子 著 WAVE出版 検索
なんだか堅苦しくて、敷居が高いな~と思いがちな「茶道」。
著者は、茶道とは無縁の学生時代に、たまたま出会ったお茶の先生のもてなしに感動して、その先生のもとで「茶道」を習うことに。
長時間正座をするというのに、ジーパンでお稽古に行ってしまったり(案の定、足はシビシビ)、神聖な茶室に、裸足で上がったり(畳の上のお茶碗やお菓子のすぐ先に、むき出しの足指が!)、そんな失敗を繰り返しつつ、先生の巧みな指導の下、お茶の世界を楽しめるようになる。
専門的なこと、ややこしいお話は、なるべく省いて、著者が「面白い!」と思った茶道のあれこれを、イラストやマンガで楽しく紹介しているので、日本の「お・も・て・な・し」の心に、かまえることなく気楽に触れることができるよ。

花実の咲くまで

堀口 順子 著 小峰書店 検索
中学を卒業したら、落語家のじいちゃんに弟子入りし、将来は落語家になると決めていた新太郎。
ところが、新太郎が中三になる直前、じいちゃんは寄席で倒れてそのまま死んでしまう。
深い絶望の中にいた新太郎の前に、ある日ひょっこり「お前がめそめそしてやがるから」と、じいちゃんが現れた!
大好きなじいちゃんが(幽霊だけど)帰ってきて、楽しい毎日を取り戻した新太郎だが、改めて、中学卒業後は、別の師匠に弟子入りしようと決心しても、卒業はまだ先だし、周りは揃って高校進学をすすめるしと、心の中のモヤモヤは積み重なって行く。
じいちゃんはもちろん、じいちゃんの関係者や友達・幼馴染と新太郎の関係が心に温かく、読後感は爽やかだ。

Q&A日本の武道事典

ベースボール・マガジン社 全4巻 検索
古くから日本に伝わる「武術」などを源とする「武道」。
最近は中学校の体育でも必修になるなど、身近なものになってきている。
そんな武道について、あなたはどれくらいのことを知っているだろうか?
そもそも「武道」ってなんだろう?「武術」や「武士道」とはちがうの?
ってことから、他のスポーツにはあまり見られない「礼」や「形」など武道独特のしきたり、武道の各種競技に似た、世界の様々なスポーツ・格闘技との比較など、イラストや写真を多く用いて解説しているこの本が、武道への興味をかき立ててくれる。