LEAF Vol.74 居場所はどこだ?

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LEAF Vol.74 居場所はどこだ?
LEAF Vol.74
fromヤングアダルトコーナー

あなたにとって
落ちつける場所・くつろげる場所
自分らしくいられる場所
そんな場所は、どこですか?

サード・プレイス

ささき あり 著 フレーベル館 検索
家でも学校でもない、あなたの居場所ってある?
とある町の「サプリガーデン」は、スタジオやキッチン、学習室等を備えた中高生のための施設だ。
中高生はここで、自由に過ごせて、さまざまなきっかけをつかむことができ、やりたいことにチャレンジできる。
本当に好きなモノの話を学校の友だちにはできない瑞希。なにをやってもうまくいかずにイライラをしっぱなしのダイ。
入学したばかりで慣れない中学校生活や家庭で起こっている問題に、ちょっとくたびれてしまっているぴよっち。
中高一貫の難関校に見事合格したのに、入学直後の学力試験で、クラスどころか学年でも最下位の成績だった亮。
家や学校以外の居場所をつくって、気持ちのバランスを取りながら青春を過ごす中学生たちの物語。

にげてさがして

ヨシタケ シンスケ 著 赤ちゃんとママ社 検索
「逃げちゃダメだ」ってよく聞く。
でも「逃げる」って別に悪い事じゃない。
「戦う」と同じくらい大事だよ。
嫌なこと、嫌な人に出会った時、「戦う」か「逃げる」か考えて、「逃げる」となったら、さっさと逃げよう。
ヤバイ物から逃げる足が、君にはあるんだから。
そして、居心地のいい場所を探そう。
きみをわかってくれる誰か、きみの心を守ってくれる何か。そんな「すてきなもの」を探す足が、君にはあるんだから。
この絵本は、あなたを守るために「にげる」こと「さがす」ことを勧めてくれるよ。

15秒のターン

紅玉 いづき 著 KADOKAWA 検索
別れを告げるまでの彼女の15秒と、別れを告げられるまでの彼氏の15秒を描いた「15秒のターン」。
ソシャゲイベントでランキングトップを目指し、時間もお金もつぎ込む2人ぼっちの少女を描いた「戦場にも朝が来る」。
恋愛感情はないけれど、そばにいると心地よい、そんな男女の関係を描いた「この列車は楽園いき」。
 居場所をさがす少女たちの5つの物語を収録した短編集。

地図を広げて

岩瀬 成子 著 偕成社  検索
「家」が居場所の一つだって人は多いだろうけど、家族のいる「家」が無条件に自分の居場所になる、わけではない。
もうすぐ中学生になる鈴とお父さんが暮らすマンションに、4年前離婚したお母さんにひきとられた弟の圭がやってきた。
お母さんが死んで、こっちで一緒に暮らすことになったのだ。
家族だけれど、その間に4年間の空白が横たわり、お父さんも鈴も圭もみんなが、手探りでその空白を埋める術を探す。
安心できる居場所を作るのって、その場にいる人みんなの協力が必要だよね。

モッキンバード

キャスリン・アースキン 著 ニキ リンコ 訳 明石書店 検索
アスペルガー症候群の少女・ケイトリンは、彼女を理解し支えてくれたお兄ちゃんを、銃乱射事件で失ってしまう。
ママはすでに病気で亡くなっていて、お兄ちゃんのそばが一番安心できる場所だったのに。
パパは悲しみのどん底にいるが、言葉の裏の意味や表情を読むのが苦手なケイトリンは、その悲しみに共感することができない。
それでもケイトリンは、「区切り」があれば気持ちが楽になると知って、どこかにある「気持ちの区切り」を自分とパパのために探し始める。
はじめての友だちができたり、クラスメイトから総スカンをくらったり、悲しみの中で立ちすくむ父親を動かそうとしたりするうちに、今までわからなかった「共感」を覚え、この社会で生きていく力を少しずつ得ていくケイトリンの姿に、あなたは何を感じるだろうか?

「空気」を読んでも従わない

鴻上 尚史 著 岩波書店 検索
あなたの周りの現在・将来に関係がある人たち(学校の人たちやご近所さんなど)で作る「世間」と、現在・将来に関係が無い人たち(道ですれ違った人やたまたま同じ電車に乗った人など)で作る「社会」。
日本人は、歴史的な経緯から「世間」を大事にし、それゆえに、いわゆる「同調圧力」や、たった1年先に生まれただけで威張り散らす先輩が出現したりする。
今いる場所は、悪くはないけど時折どうしようもなく息苦しい。
そんな時は、この本を読んでみて?その息苦しさの原因と、居心地の悪さを解消するヒントがあるよ。

わたしがここにいる理由

片川 優子 著 岩崎書店 検索
同じ団地に暮らす幼なじみの3人組。
いつも一緒だった小学校を卒業したら、活発な璃湖(りこ)は、入学したお嬢様学校で委縮してしまい本来の自分を出せず、幼い頃からサッカーが大好きだった一輝(かずき)は、入部した中学サッカー部でたいして練習もしていないのにサッカーセンスが抜群の蓮と出会って自分のサッカー好きを疑い始め、引っ込み思案な彩加里(あかり)は、読モをやっている憧れのクラスメートと友だちになれた一方で一輝とは疎遠になって…。
新たな環境にそれぞれ苦悩しながらも、自分の居場所を見つけていく3人のお話は心が温かくなるよ。

「死んでもいいけど、死んじゃだめ」と僕が言い続ける理由

大空 幸星 著 河出書房新社 検索
死にたいほど辛いんだから「絶対死んじゃだめ」とは、言えないけど、死ぬ前に少し話をしない?と著者は言う。
著者自身が、小学生のころから、生きる辛さと死への恐怖の間で苦しみ、高校生時代のある日、とうとう死ぬことを決意する。
が、その決意をたった一人の先生に打ち明けたことで、著者はその先生によって救われたのだ。
その経験から、著者は大学進学後に24時間365日無料でチャットで相談できる「あなたのいばしょ」を設立した。
周りの人に相談できず、一人で苦しみを抱え込んでいる人に、見知らぬ誰かでも繋がることができれば、それが生きることを後押ししてくれると、著者は自らの経験から語る。

点 きみとぼくはここにいる

ジャンカルロ・マクリ 文・絵 カロリーナ・ザノッティ 文・絵 内田 也哉子 訳 講談社 検索
楽しく豊かな暮らしをしているページいっぱいの「●」たち。
一方、違うページには沢山の「○」たちが暮らしているが、楽しいことも食べ物もあまり無くて、大変そうだ。
やがて豊かな「●」のページにたくさんの「○」が流れ込んで大混乱が起きる中、「●」たちが「〇」のページに手伝いに行き、みんな一緒なら、ステキな事が沢山できることを見つける。
難民や格差など、みんなを分断するものを超えて、みんなのいる「ここ」をステキな場所に出来ると示す絵本。